卒団生に贈る言葉 〜野球をやった者として〜

 

「野球をやった者として」

 

今日が6年生の皆さんにとって,吉成野球小学部で野球をやる最後の日となりました。

多くのチームが活動を自粛する中,監督や保護者の方々が皆の門出を祝う場を設けてくれたことに感謝ですね。
私もグラウンドで皆と直接顔を合わせて,学童野球最後の日を過ごしたかったですが,それができないことを許してください。

 

皆に直接会って伝えたかったことをここに記します。

 

去年の夏以降,私が指導者を代表してベンチに入り,一緒に試合に臨むことになり,ずっと続けてきたことは「満足度」の振り返りでした。一人一人の力はものすごく高いけれど,自分の失敗を許せない選手や,自分で自分の限界を決めてしまう選手,課題を直視できずにごまかしてしまう選手が多いと感じていました。このチームがもう一歩前進していくために,自分を認めることができる選手,自分たちを認めることができるチームになるために,「満足度」を高める努力をしてきました。

ここで,野球をやってきた時間を振り返り,今の満足度を表してみてください。

 

どんな評価を下した人も,今日までの学童野球の中で,野球は決して一人ではできない,ということはわかってもらえたと思います。誰かに助けてもらった。誰かの助けになれた。これまでそうだったように,これからも,多くの人と関わる中で,そんな経験をたくさんしていくことになるでしょう。

皆さんに伝えたいことの一つ目。野球をやった者として,これから先,自分の満足度を追い求めながらも,心のどこかに他者(仲間や相手)の意識を持った人でいてほしい,ということです。人のためになれる人は,その人自身がしっかり満たされている。どこに行っても必要とされる人,認められる人でいてください。

 

また,野球をしていく中で,自分の足りないところに気付き,それを補うための努力をしてきたと思います。努力することで得られた結果の喜びは,何にも代えがたいと感じたのではないでしょうか。

皆さんに伝えたいことの二つ目。野球をやった者として,壁にぶつかった時。迷った時。どうしたらよいかわからない時。まずは困難な道に進んでみましょう。楽な方にはいつでも行ける。今しかできない努力がある。まずは,心技体すべての面で大きく成長・発達する時期を迎える中学校の3年間,熱中できるものに出会い,走り抜いてみてください。それが野球だったらうれしいですが,そうでなくても,自分史上最高に頑張ったと誇れる3年間になれば,それは自分の生きる上での武器になり,財産になっていくと思います。

 

急に,皆の門出を見送る日が来てしまいましたが,これまでに過ごした時間の中でできる限り話してきたし,皆からもたくさん学ばせてもらったので後悔はありません。去年の秋,皆の悲願である仙台市長旗に導けなかった反省は,皆の後輩の指導に活かし,きっといい報告ができるようにするので。その時は後輩たちに声援を送りに来て背中を押してやってください。

指導が十分でなかったこともあったし,不安や不満もあったと思いますが,野球に出会ってくれてありがとう。
一緒に野球ができたことにありがとう。皆の前途に幸あれ!

 

最後に,皆の「最高の瞬間」の写真を載せておきます。
次なるステージでも,満開の笑顔を咲かせてくださいね。

 

2020.3.1

 

 

 

 

トラックバック

このブログ記事に対するトラックバックURL:

コメント & トラックバック

コメントはまだありません。

コメントする