NPB12球団ジュニアトーナメント

2019.2.15(金)

 

 

すっかり時間が経過してしまいましたが,昨年末,帰省の際に「NPB 12球団ジュニアトーナメント」の最終日の試合(準決勝・決勝)を観戦してきました。ご承知の通り,昨年の大会は牧野塁監督率いる楽天イーグルスジュニアが12年ぶりの優勝という結果で幕を閉じました。

 

4年前にも観戦をしましたが,その時とはまた違った感想を持ちました。
今回の感想を以下に記します。

 

■守備面(投手/野手)
4年前に観戦した際には,球速120km/h台連発の本格派投手が揃っていましたが,昨年末の大会は準決勝進出4チームとも,主戦投手の球速は110km/h前後でした(それでも十分,小学生にとってはスピードボールかと思いますが)。しかし,試合の後半や走者を背負った場面でも球速が落ちない。1試合平均しても,107〜112km/h程度をキープすることができます。100km/hを切るボールはありません。
球速が安定しているということは,体の使い方が安定しているということで,崩れる要素が少ないように思いました。

また,どのチームも継投策をとっていましたが,後から出てくる投手がしっかりと相手に傾きかけた流れを食い止める役割を果たしていました。継投のタイミングも「交代が早いのでは?」と感じるくらいでしたがピタリとハマり,指導者として非常に勉強になりました。

守備陣は,慣れないドーム球場,そして人工芝でのプレーとあって,いくつかミスが出ました。内野も外野もバッテリーも,そこはやはり小学生なのかなと思うところもありましたが,二度と同じようなミスはしません。修正能力の高さを感じました。修正できるのは技術的な分析ができる力も大切ですが,やはり一発勝負の大会においては気持ちの切り替えが上手にできていることが要因の一つだと思います。
光ったのは右翼手(ライト)の守備。内野手と同様の打球処理能力(捕ってから投げるまでの速さ,送球の正確さ)と, 外野手特有の視点(カバー,バックアップ)を兼ね備えており,隙が見当たりませんでした。

 

■攻撃面(打撃/走塁)
優勝した楽天ジュニアの打撃が群を抜いていました。4番を打っていたのは仙台市の選手です。
ヤクルトジュニアの選手が,札幌ドームのフェンスに2バウンドで当てました。70mのフェンスは軽々と越えていきました。やはり飛ばす力を持っている選手が得点源になりますね。
長打を打てることも魅力の一つですが,確実にヒットにできる(野手のいないところに打てる,野手が追いつけないところに打てる)ゾーンを理解していて,そこに来たら確実に捉える。そういう力が1〜9番まで高いレベルにあったように思います。強引な打ち方をしている選手は見当たりませんでした。投球されたコースに対応した打撃が光っていました。

打線のつながりで得点力UPを狙う,そういった野球をするチームがほとんどだったように見えましたが, 走塁面ではランナーコーチの役割が非常に重要だったように思います。外野に打球が飛ぶと,走者は背中側に打球がある状態で走る格好になることが多々あります。準決勝・決勝を見た限りは,積極性よりも「アウトにならない」ことを優先した指示をしているのかなぁと感じましたが,どのチームのベースコーチも大きなジェスチャーで指示を出していました。

そして,当たり前のことかもしれませんが,走塁の際,ほとんどの選手が1塁への駆け抜け,オーバーランを怠らずにしていました。一方で,イージーフライや併殺コースに飛んだ際の1塁への走塁が若干残念な選手が見られました。今年,改めて吉成の選手たちに厳しく意識づけしたい点だなぁと思いました。

 

 

改めて,楽天ジュニアの優勝おめでとうございました。
仙台市の選手にもチャンスは広がっていますので,こうした高いレベルで野球をやってみたいと考えている選手がいれば,是非参考にしてほしいと思います。

 

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