親子で覚えたいルール(その3:死球(ヒット・バイ・ピッチ))

2017.6.21(水)

ルール解説のコーナー,結局続かず間が空いておりましたが,リクエストもありましたので,復活!
今日は「死球」について解説します。

投球が身体に当たることを「死球」と表記し,日本ではよく「デッドボール」といわれます。これは和製英語で,本来は「Hit by pitch(ヒット・バイ・ピッチ)」といいます。審判員もそのようにコールします。

死球については,野球規則5.05b(2)(打者が走者となる場合)に,このように定義されています。

〜ここから〜

「打者が打とうとしなかった投球に触れた場合(打者は走者となる)。
ただし,(A)バウンドしない投球が,ストライクゾーンで打者に触れたとき,(B)打者が投球を避けないでこれに触れたときは除かれる。
バウンドしない投球がストライクゾーンで打者に触れた場合には,打者がこれを避けようとしたかどうかを問わず,すべてストライクが宣告される。
しかし,投球がストライクゾーンの外で打者に触れ,しかも,打者がこれを避けようとしなかった場合には,ボールが宣告される。」

【規則説明】打者が投球に触れたが一塁を許されなかった場合も,ボールデッドとなり,各走者は進塁できない。

【注1】“投球がストライクゾーンで打者に触れた”ということは,ホームプレートの上方空間に限らず,これを前後に延長した空間で打者に触れた場合も含む。
【注2】投球が,ストライクゾーンの外で打者に触れた場合でも,その投球が,ストライクゾーンを通っていたときには,打者がこれを避けたかどうかを問わず,ストライクが宣告される。
【注3】打者が投球を避けようとしたかどうかは,一に球審の判断によって決定されるものであって,投球の性質上避けることができなかったと球審が判断した場合には,避けようとした場合と同様に扱われる。
【注4】投球がいったん地面に触れた後,これを避けようと試みた打者に触れた場合にも,打者には一塁が許される。ただし,ストライクゾーンを通ってからバウンドした投球に触れた場合を除く。

〜ここまで〜

 

このように,詳細に規定されています。
「投球が身体に当たったので,出塁することができる」という解釈は誤りで,死球と認められるためには,まずストライクゾーン外の投球であることが条件になります。そして,打者が「避けられない」投球であるか,もしくは打者が「避けようとする」動作を見せることが条件になってくるということですね。

この表記からおわかりの通り,肘や膝などを出して投球に当たりにいくような格好になった場合,あるいは避けられる投球であるにも関わらず打者が避ける行為をしなかった場合は,死球が認められません(判定は「ボール」となる)。

 

審判員(球審)の処置としては,投球が打者に触れたときには「タイム」のジェスチャーを行ってボールデッドの状態にし,打者に一塁を認めるかどうかを指示する,という流れになります。
上述の通り,打者に一塁を認めるかどうかは球審の判断になります。先日の某試合ではありませんが打者が回避行動をとったにもかかわらず,頭を出して当たりにいったなどという歪んだ解釈で判断されるようなことがあってはいけません。

 

それではこの辺で。

 

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