6秒

2017.1.5(木)

昨日,セルフコーチングについての記事をupしました。
今日の記事のタイトルは「6秒」です。

 

6秒——

 

これは,何の時間でしょう?

私の50m走のタイム? いえ,惜しいけれど(?)違います。。。

 

・・・怒りのピークの時間なのだそうです。

 

オフを利用して,買い込んでいたいろいろな分野の本を読んでいるのですが,そのうちの一冊 菅野昭子著『アンガーマネジメント 怒りやすい子の育て方』(かんき出版)を参考・引用文献とし,怒りの感情について紹介したいと思います。

近頃,アンガーマネジメントという考え方が多方面の分野に広まっているのはご存知でしょうか。
アンガーマネジメントとは,怒りの感情をコントロールするプログラムのことです。上述の書籍からの引用ですが,「(前略)『怒ることは怒っていい。ただ,怒る必要のないことは怒らないことです。つまり,怒る後悔や怒らない後悔をなくすことを目指します。」とあります。これがアンガーマネジメントの考え方の基礎です。
怒りを「我慢」するのではなく,怒り方を間違えないように「コントロール」するという表現が,よりアンガーマネジメントの基本の考え方に近いかなと思います。
怒り方を間違えると,怒った側にも怒られた側にも,いろいろな面で弊害が出てきます。これは指導者—選手という関係でもそうですし,選手同士の人間関係においても同じことが言えると思います。

 

では,怒りで後悔しないようにするためにはどうしたらよいのでしょう。

 

(引用 ここから)

そもそも私たちを怒らせているのは何だと思いますか?
問題が起きたとき,私たちはよく他人のせいにしがちです。
しかし,それはまちがっています。
私たちを怒らせているものの正体は,自分の心の中にある「べき」という感情なのです。

私たちの心の中は,怒るときに以下の段階①〜③を踏んでいます。

①できごとが怒る
②起きたできごとに対して意味づけをする
③怒りの感情が湧き起こる

そして,「べき」と現実を照らし合わせ,怒るかどうかを決めています。

(引用 ここまで)

 

野球に置き換えると,どんな「べき」が存在するでしょう?

・「自分がショートを守っていて,平凡なゴロを処理したが内野安打になった。今の打球はサードが捕るべき
・「チームメイトが見逃し三振をした。最後のボールは打つべきだった」
・「自分がチャンスを作って3塁まで進んだ。ベンチの指示はスクイズ。投球はストライクゾーンだったが空振りして自分はアウトになってしまい,得点も入らなかった。バッターは最低限,バットに当てるべきだった」

思いつくままにバーッと書いてみましたが,他にもいろいろあると思います。

ただ,これらの「べき」は,怒りの引き金になったプレーをした選手にとっては「べき」ではなかったのかもしれない。「べき」は意外と人によって振れ幅があり,チームメイトであれ合致することは少ないものなのかもしれませんね。

でも,怒りたくなる・・・

そんな時に思い出してほしいのが「6秒」という時間です。
書籍の中では,怒りのコントロールの手段がいろいろ紹介されているのですが,今日はまず「6秒」についてだけ。

 

(引用 ここから)

怒りを行動に移すとき,もっとも避けたいことは「反射的に行動してしまうこと」です。
「怒りの反射」とは,ついカッとなって起こしてしまう行動や,いわゆる「売り言葉に買い言葉」による言動です。

〜中略〜

極力抑えたい怒りの反射は,できごとが起きてから6秒の間に起こります。怒りの発生には規則性があります。
「なんだ,たったの6秒か」と思ったあなた,ぜひ時計の秒針を見つめ6秒がどのくらいか感じてみてください。

自分の「べき」が裏切られたときの6秒はとても長く感じられるはずです。この6秒の間に「何かテクニックを使って怒りを超える」「いかにこの6秒をやり過ごすか」がアンガーマネジメントの鍵となります。

(引用 ここまで)

 

野球の練習中,あるいは試合中の「怒り」の感情は,ほとんどがこの反射的な怒りだと思います。その怒りの感情を「大声を上げる」「文句を言う」「モノに当たる」などといった,皆の目に見える形で表すことは,チームにとっても個人にとってもプラスではないことがほとんどです。怒りによる後悔を生む原因に他なりません。

怒りで後悔しないように,ここまでは許せる,でもここからは許せない・・・そんな基準を自分なりに整理しておきましょう。自分が怒りっぽいのか,そうでないのかを分析しておくことです。
反射的に怒りそうな状況に直面した時,心の中で6秒数えてみると,それまでただ闇雲に怒っていたのが,怒らなくて済むかもしれないし,怒ったとしても周りに害のない方法で怒りを表現できるかもしれない,ということです。怒りのピークである6秒の間に「ここまでは許せる」と判断できた場合は怒らなくて良いことになります。試合中,うまくいかないことが起こったとき,6秒数えているうちに,怒りを行動や言動に移さなくとも気持ちが切り替えられるということもあるかもしれません。

 

 

ずっと笑顔で,楽しく野球ができれば最高なのですが,なかなか難しいですよね。
少しでも怒りの感情のコントロールの仕方が分かっていると,不利な状況でも笑顔で頑張れるかも。

人間は怒りや悲しみ,不快などといった感情に特に敏感な生き物です。
その感情をコントロールする方法がいろいろ紹介されています。今日紹介した内容はその一例に過ぎませんので,他にどんな方法があるのか調べてみるとプラスに作用するように思います。ブログでも,お伝えできる範囲で発信していけたらと考えています。

 

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