2014.9.4(木)
昨日のプロ野球でこんなプレーがありました。
2014.9.3 守備妨害 ←YouTubeで開きます。
1アウト走者1塁、阪神ゴメス選手が空振り三振をしました。
1塁走者の鳥谷選手が盗塁を仕掛け、2塁はセーフとなりましたが、球審が守備妨害をとりました。
場内説明にもあるように、「打者が捕手の守備(送球)を妨げた」ということで鳥谷選手は1塁に戻され、2アウト1塁から再開となりました。
高校野球では打者が捕手の守備を妨げるケースがしばしば起こりますので比較してみましょう。
球審の説明もわかりやすいこの動画を示します。
2008.8.7 守備妨害 ←YouTubeで開きます。
上記と同様の局面です。1アウト走者1塁、打者が空振り三振をしました。
1塁走者が盗塁を仕掛け、2塁はセーフの判定でしたが、球審が守備妨害をとりました。
「アウトになった打者が捕手の守備(送球)を妨げた」として1塁走者にもアウトが宣告され、チェンジとなりました。
同じ「アウトになった打者の守備妨害」なのに、何故対応が異なるのか!?
疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。私も違和感を覚えました。
野球規則7.09(e)には、アウトになった打者が味方の走者に対する野手のプレーを妨げた場合は、走者にもアウトが宣告されるという旨の記述があります。高校野球の事例ではこれが適用され、走者もアウトとなっています。
では、昨日の阪神-DeNA戦では走者がアウトにされなかったのでしょう?
野球規則6.06(c)【原注】に、打者が空振りしたバットが余勢で捕手に当たり、それが故意でないと判断した場合、ボールデッドとして走者の進塁を認めない旨の記述があります。(「打者との妨害とはしないが、ボールデッドとして走者の進塁を許さない」という記述が気になりました… アナウンスでは球審が「妨げをした」と言っていますが、「守備妨害」ではないという解釈でいいんですかね??)
動画ではわかりにくいですが、DeNA黒羽根捕手が2塁に送球する際に、ゴメス選手のバットが触れたのではないかと推測できます。(あくまで推測です。違うかもしれません)
送球後に黒羽根捕手が何かアピールしているのが動画から見て取れます。球審はこれが故意ではないと判断し、走者を1塁に戻す処置をとったものと思われます。
自分が球審をした試合では、このような守備妨害を適用したことは今までありませんが、「妨害をとっても良かったかもね」と試合後に審判の反省会で議論になったことがあります。
投球を見送る際にバントフェイクを入れたり、バットの先端を捕手の視界に入れるような見送り方をしたり、あるいはわざと空振りをしたりと、いわゆる走者のアシストをしているチームは多いですが、それをどこまで「守備妨害」と判断するか。
打者がバッターボックスの外に出ていないものでも、妨害ととれるようなケースが存在しています。
ルール違反はいけません! 故意の守備妨害・走塁妨害などもってのほかです。
こういったものは子どもが率先してやることはなく、間違いなく指導者が指導しています。ルールの中で指導するようにお願いしたいです。
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